英語で誰にも捉われない自由を手に入れた元偏差値30の体育会系落ちこぼれのブログ

偏差値30の元落ちこぼれが、アメリカ有名大学に一発逆転。5年間の挫折を味わった凡人だからこそ分かった、本当の意味での自由を手に入れるための方程式を大公開。

#87 言語が思考を支配する


あなたは考えて言葉を発していますか?

もし、言語があなたの発言権を持っていたら…どうでしょう?

 

生まれ育った国があなたの思考回路を決めてしまうことになります。

こんな怖いことってあるんでしょうか…?

 

Benjamin Lee Whorfという言語学者が、
自分の「言語が思考を形成する」という仮説を立てました。

つまり母国語というレンズ、フィルターを通して世界を見ているということです。

彼にはその影響が強いバージョンと影響の弱いバージョンがあり、
その影響の強いバージョンは近年の研究によってもう支持されなくなりました。

その一例をお見せしましょう。

 

ロシア人のcolour spectrum「色彩」に関する研究結果です。

実はロシア人には「青色」の識別があるんです。

私たち日本人や英語圏の感覚ではまさに「青色」であって、
他の何色でもありませんよね。

しかしロシア人は「濃い青」と「薄い青」を、
全く違う別々の色として識別しているんです。

ロシア語で濃い青を、siniy(синий)と言い、
薄い青のことを、goluboy(голубой)と言います。

彼らはこの2つを、赤と緑のように全く違う色として認識しています。

 

そう聞くと「言語が思考を作り上げている」気が…しますよね?

ここからが最近の研究結果のお話です。

 

まず母国語がロシア語の人を26人、英語の人を24人という2つの言語グループを用意します。

そして2つのグループ一人ずつ以下のようなパネルを用意し、
上の四角の色が、下の2つの四角のどちらと一緒かを答えていただきます。

image-87

<参照:"Russian blues reveal effects of language on color discrimination"

 

このままだと当然ロシア人の方が、識別は得意のはずですよね。

そこで、干渉なし、言語的干渉、空間的干渉という
3種類の干渉、すなわちこのタスク中に邪魔をすることで、
言語的思考が一般認知能力に影響を与えているかどうかを実験する
というのがこの研究のミソです。

邪魔をすることで、言語で考える思考をストップさせ、
完全に一般認知能力だけで色を判断させることが目的です。

 

そして研究結果は…

  • 干渉なしだとロシア人が優勢。
  • 言語的干渉の時のみロシア人に劣勢が見られた。

つまり結論は以下のようになります。

  • "青"や"赤"などのラベル付けは確かに、仮説の通り多少の影響は出ている。
  • しかしその言語→思考の回路を停止することで、一般認知の能力だけで答えを出そうとする。
  • つまり、言語能力は独立した能力ではない可能性が高い。

 

つまり言語自体が私たちの考えを支配するわけではないんですね。

確かに言語フィルターで固定観念を築き上げる可能性が高いですが、
認知するだけのレベルで言えばみんな同じなんです。

 

ということで今回は「言語は思考を支配しません」というお話でした。

しかしながら、言語を獲得すれば価値観が増えることの裏付けにもなりましたよね。

それほど言語学習は大きな一歩になります。

 

PS.

原文で読みたい方は、以下のサイトが一番読みやすいです。

Russian blues reveal effects of language on color discrimination

by Jonathan Winawer, Nathan Withoft, Michael C. Frank, Lisa Wu, Alex R. Wade, and Lera Boroditsky

 

ざきやま

-英語学習